王座戦 第3局、不思議な光景でしたね~
観ました?
聡太君、終盤、逆転したのに・・・
ガックリ!!
と、肩を落としたままだった。
解説者の深浦康市九段が、不思議がってましたね~
流石の指摘です!流石!
先の名人戦、七冠制覇までは、終盤で逆転すると、背筋が伸びてました。
聡太君に限らず、終盤逆転した時の棋士の表情や姿勢の変化って、
熱心な「観る将」ファンなら、何度も遭遇して来ましたよね~
なのに・・・
聡太君は、落ち込んだまま・・・
あっ!?
そうか!
聡太君、逆転したことに気付いてないんだ!
ギャーッ!!
えらいこっちゃ!
これじゃあ、再逆転するやん!
と、心配してしまうのが、熱烈な「聡太ファン」です。
ところが・・・
聡太君、俯きながらも、スイスイと、正解手を指す。
あれ!?
逆転したこと・・・解ってるんだ~
心配したのも、束の間。
ほっ!(胸を撫でおろす)笑
うん?
じゃあ、なぜ、肩を落としてるの?
だって、この対局は五番勝負の要(かなめ)の局。
負ければ、1勝2敗。勝てば2勝1敗。
3つ勝てばタイトル制覇(奪取か防衛)ですからね。
勝つと負けるでは、天と地の差がある。
番勝負の第1局とかリーグ戦の1局とは重みが違います。
ですから、どんな勝ち方だろうと、喜ぶのが普通。
では、なぜ?
聡太君の心境が解ります?
聡太君は、勝敗じゃあなく、将棋の内容に落胆してたんです。
な~んだ、そんなこと知ってらい、って?
終局後のインタビューで聡太君が答えていた?
いや、いや、いや、
そうは言っても、目の前の勝敗に拘ってしまうのが選手の本能でしょう。
「良いプレーをするのが目標!」
なんて公言していても、ついつい勝ちに執着するのが、勝負師。
夢中になれば、どこかに置き忘れてしまうのが、人情。
解ります?
確かに、昔から聡太君は、「記録には拘らない」「記録は意識しない」と答えてました。
そして、それは間違いなく、嘘偽りでない、本心でした。
しかし、それでも、周囲が黙ってはいません。
タイトル奪取が懸っている、
八冠制覇が懸っている、
そんな騒音の中で、踊らされず、冷静に、振舞えます?
意識しないでいよう、と努力しても、無理でしょ?
少なくとも、凡人は、無理です。
ねっ!
そんなもんでしょう!?
聡太君は、我々凡人とは、違うんです。
もう、次元が違うんです。
上辺だけの格好の良い言葉、なんて無いんです。
我々の想像が及ばない、高い志を持っているんですね。
高々21歳で!
その心境は、凡人がいくら考えても、想像できません。
凄いな~
本当に、凄い!
【追記】
もし、聡太君が八冠制覇したら。
藤井聡太の将棋が変わりますよ。
昔、七冠制覇した羽生善治(永世七冠)も変わりました。
羽生さんの場合は、将棋人生の目標を変えました。
聡太君は、どう変身するか?
私の期待を込めて予想すると。
後手番の初手△3四歩を突いたり、振飛車を採用したり。
あらゆる戦型を極めようとするんじゃないかと・・・
私は、思います。
*———-*———-*
【対局ニュース】
第71期 王座戦 五番勝負 第3局
▲藤井聡太七冠(竜王・名人・叡王・棋王・王将・棋聖、21歳)vs △永瀬拓矢王座(30歳)
対局日:令和5年(2023年)9月27日
場所:愛知県名古屋市「名古屋マリオットアソシアホテル」
持時間:各5時間(チェスクロック方式)
開始時刻:9時
終了時刻:20時32分
結果:81手で先手・藤井七冠の勝ち。
藤井七冠は、シリーズ成績を2勝1敗とした。
*———-*———-*
【プロフィール】2023年9月28日現在
永瀬拓矢(ながせ たくや)王座
生年月日:平成4年(1992年)9月5日生、現30歳
出身地:神奈川県横浜市
師匠:安恵照剛八段
竜王戦:1組
順位戦:A級
四段昇段:平成21年(2009年)10月1日、17歳。
八段昇段:令和元年(2019年)10月1日、27歳。
九段昇段:令和2年(2020年)10月14日、28歳。
タイトル獲得:5期。
棋戦優勝:2回。