第81期 名人戦 第1局、聡太君が先勝しました。
聡太君の12手目△9四歩について、解説者を含め棋士は、一様に「早いですね」と首を傾げるだけでした。
唯一、佐藤康光九段が「平成ならこんなの無視して中央に手を掛ける」と感想を漏らした程度。
聡太君が意味のない手を意味のない時機に指す理由(わけ)ないじゃないですか、ねえ。
恐らく渡辺名人だけは、気付いていた、と、思いますね。
これは、普通に指していたら、AI(将棋ソフト)での事前研究通りの局面になってしまう。
それを避ける為に、序盤で端歩を突いて、異なった局面にする。
僅か端歩なのだが、形勢に大きく影響する場合がある。
渡辺が聡太君に六冠目を献上した先の棋王戦。
第48期棋王戦五番勝負第1局、渡辺棋王は、75手まで想定通りだった。
厳密には、研究と一箇所だけ異なった。しかし、無視して予定通り進めた。
結果、その一箇所の違いが原因となって敗れた、と、述懐していたと思う。
棋士の誰もこのことに言及しませんでした。
将棋ファンに解り易いように、説明して欲しいなあ~
まあ、それはさておき。
第2局、渡辺名人はどんな作戦で臨むんでしょうか?
楽しみですね~
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【対局ニュース】
第81期 将棋 名人戦 七番勝負 第1局
渡辺明名人 vs 藤井聡太六冠(竜王・王位・王将・叡王・棋聖・棋王)
対局日:令和5年(2023年)4月5日(水)・6日(木)
場所:東京都文京区「ホテル椿山荘東京」
持時間:各9時間
終了時刻:6日午後20時39分
結果:110手で△藤井六冠の勝ち。