将棋大盤解説者ランキング(2023年8月28日号)

大盤解説者ランキング(解説が面白く楽しかった順)
対象期間:2017年4月16日~2023年8月27日

順位  解説者

1位 鈴木大介 九段

2位 佐藤天彦 九段

3位 木村一基 九段

4位 勝又清和 七段

5位 藤井猛 九段

6位 深浦康市 九段

7位 伊藤真吾 六段

8位 井出隼平 五段

9位 高見泰地 七段

10位 遠山雄亮 六段

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【評価寸評】

今回、久し振りに勝又七段こと「教授」の解説を聴いた。

タイトル戦の解説には、必ず「教授」を招くべきだ!

と、強く感じたのは、私だけではないだろう。

 

最新戦法に詳しく、体系化して語るので、非常に解り易い。

「この▲9六歩は、〇〇七段が△△戦で▲6八玉と指した手の改善策ですね。意図は・・・」

などと、他の解説者なら素通りするところを、きちんと前例を示して語る。

戦型戦術が頭の中で、綺麗に整理整頓、体系化されていることが、視聴者にも伝わる。

 

タイトル戦の序盤の段階で、短時間のネット出演でも構わない。

必ず勝又教授の解説を挿入して欲しい。

恐らく、プロ棋士も、同感だろう。

そう!必ず出演して貰うべきだ!

 

勝又七段の愛称は、「教授」。

パソコンに精通しており、二十数年前、多くの棋士に使い方を指導した。さらに将棋連盟の棋譜データベース化にも尽力した。

その頃に「教授」の愛称が付いたらしい。

また、『将棋世界』誌に掲載した講義は、プロアマ問わず、視聴率の高い人気番組?だった。(註1)

十年前に、東京大学の客員教授に就任しているので、現在では正真正銘の「教授」である。(註2)

 

【プロフィール】

勝又 清和(かつまた きよかず)七段

生年月日:昭和44年(1969年)3月21日
年齢:54歳
師匠:石田和雄九段
棋士番号:215
出身:神奈川県座間市
学歴:東海大学理学部数学科卒

順位戦:フリークラス
竜王戦:6組

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【ランキング発表の目的】

日本将棋連盟では、対局数・勝数・勝率・連勝などのランキングを発表していますが、大盤解説ランキングはありません。

しかし、今後は大盤解説が将棋ファンにとって、大変重要なものとなる。

従って、ランキング表を作成する目的は、大盤解説をより良いものにして欲しいからです。

棋士は、良い将棋を指すだけでは駄目で、棋士の考え方や生き様を伝えるべきです。
それが一般社会のお手本となり、社会への貢献となる。
これについては、梅田望夫氏の名言がある。(註3)

繰り返しますが、天才である棋士の考え方や生き様は、一般社会の我々にとって大いに参考になる。
よって、これを如何に楽しく面白く伝えるか、が、大盤解説の大きな役割の一つとなるのです。

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【ランキング上位者の評価対象の解説】

鈴木大介九段 炎の七番勝負 第3局 2017年4月16日 ABEMA・TV解説
鈴木大介九段 炎の七番勝負 第4局 2017年4月20日 ABEMA・TV解説
佐藤天彦九段 第81期名人戦 第1局 2日目 2023年4月6日 現地大盤解説会
木村一基九段 第72回NHK杯 決勝戦 2023年3月19日 NHK・TV解説
木村一基九段 第62期王将戦 第2局 2日目 2023年1月22日 囲碁将棋プレミアム・TV解説
木村一基九段 第8期叡王戦 第1局 2023年4月11日 ABEMA・TV解説
勝又清和七段 第64期王位戦 第5局 2日目 2023年8月23日 ABEMA・TV解説
藤井猛九段  第8期叡王戦 第3局 2023年5月6日 ABEMA・TV解説
深浦康市九段 第81期名人戦 第3局 2日目 2023年5月14日 ABEMA・TV解説
伊藤真吾六段 第81期名人戦 第4局 1日目 2023年5月21日 ABEMA・TV解説
井出隼平五段 第8期叡王戦 第4局 2023年5月28日 ABEMA・TV解説
高見泰地七段 第81期名人戦 第5局 2日目 2023年6月1日 囲碁将棋TV解説
遠山雄亮六段 第64期王位戦 第3局 1日目 2023年7月26日 ABEMA・TV解説

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【ランキングの対象範囲】

この順位の対象となった大盤解説は、私が観た数少ないものだけです。
さらに、その数少ない中から、私の個人的主観で順位付けしたものです。

行く行くは、アンケートを募り順位付けをしようと思っています。

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【註解】

註1.『将棋世界』誌に掲載した講義は、・・・

『将棋世界』誌に2006年1月号から10月号まで「勝又教授の これならわかる! 最新戦法講義」を連載、また、「突き抜ける!現代将棋」を2009年10月号から2015年4月号まで連載。

註2.十年前に、東京大学の客員教授に就任している・・・

2013年、東京大学教養学部前期課程で全学体験ゼミナール「将棋で磨く知性と感性」を担当するため、東京大学大学院総合文化研究科客員教授に就任した。

註3.梅田望夫氏が語っている。

羽生善治王座の『第56期王座就位式』での梅田望夫氏の祝辞で。<参照
平成20年(2008年)11月18日(火)、東京『帝国ホテル』於

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【大盤解説シリーズ】

2023年8月7日号「遠山雄亮 六段」

2023年6月19日号「高見泰地 七段」

2023年5月29日号「井出隼平 五段」

2023年5月22日号「伊藤真吾 六段」

2023年5月15日号「深浦康市 九段」

2023年5月8日号「藤井猛 九段」

2023年5月1日号「鈴木大介 九段」

2023年4月23日号~聞き手ランキング~

2023年4月17日号「木村一基 九段」